
【LIBISTE開発秘話】僕らが本気でデニム専用洗剤を作ったワケ(監修・川辺さん対談)
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皆さま初めまして。
この度、アパレルケアブランド「LIBISTE(リビステ)」を立ち上げました。
初めてのブログでは私たちがどんな想いでモノづくりをしているのか、その背景をお伝えしていきたいと思います。
LIBISTEは六本木に拠点を置くグラフィックデザインの会社である株式会社デザインメイトと、化粧品容器の商社である株式会社フジタがタッグを組んで生まれた少しユニークなブランドです。
「服好きが、本気で自分たちの欲しいものを作る」
そんな純粋な想いを胸に、デザインの力と容器開発のノウハウを掛け合わせ、心から満足できる商品を世の中に届けるために、私たちの挑戦は始まりました。
本日は、私たちが最初に手がけたプロダクト「DETERGENT FOR MY DENIM」について製造元の木村石鹼さん三重伊賀工場 「IGA STUDIO PROJECT」にお邪魔して、ブランド監修の川辺圭一郎さんと共にその開発秘話と熱量をお話しします。
なぜ、アパレルケアブランドを?
少しだけ私(LIBISTEクリエイティブディレクター長谷部)自身の話をさせてください。
私は株式会社デザインメイトの代表をしていますが、昔からとにかく洋服が大好きでした。
高校・大学時代は洋楽やアメカジが好きでバイト代を握りしめてNEIGHBORHOODやWTAPSのようなブランドのTシャツや古着を買っていました。
社会人になってからも原宿のセレクトショップ「CASSIDY」でEngineered GarmentsやSandersなどを買ったり、いわゆるメゾンと呼ばれるハイブランドからモードまで紆余曲折を経ながら様々なジャンルの洋服を着ていました。
そんな自分の人生の転機はコロナ禍に訪れます。 「こんなに服が好きなら、いっそ作ってみたい」。その一心で文化服装学院の夜間部に飛び込み、自分よりずっと若い仲間たちとデザインを学びました。
家庭の事情もあり1年半ほどの在籍となってしまいましたがパターンを引いたり、ミシンや裁縫をしたのは良い思い出です。
そしてもう一つは青山・骨董通りのセレクトショップ「St-pour homme」との出会い。アパレル業界では有名なお店ですが同店の雰囲気や世界感が好きで、毎週通ってしまうほどどっぷりとハマってしまいました。
店主の大下さんはモード、フレンチ、ヴィンテージなど毎回面白い提案をしてくださり、いつもファッションの世界を広げてくださる存在です。年齢が同じということもあって友人のような関係になってしまいました。
大下さんと話す中で今回監修になっていただく川辺さんをご紹介をいただきました。
スペシャル対談:監修・川辺さんと語る商品開発
さて、ここからは監修の川辺さんをお迎えしてお届けします。
長谷部: 川辺さん、本日はわざわざ伊賀までご足労頂きありがとうございました。まず私たちの出会いからですが、昨年大下さんにご紹介いただいてブランドの説明に伺わせていただいたのが始まりですよね。
川辺: そうでしたね。初めてLIBISTEの構想を聞いたときは、正直びっくりしましたよ(笑)。
長谷部: ですよね(笑)。
川辺: ただ、考えている商品はとてもユニークでしたし、何より長谷部さんが本当に服好きなのは話してすぐに分かりましたから。「これは良いものができるんじゃないか」と直感的に思いました。
長谷部: ありがとうございます! 当時、本当に緊張していたのを覚えています。
ずっとInstagramで拝見していて、川辺さんの洋服の知識の幅やスタイリングにいつも感嘆していたので、断られたらどうしようかと…。でも、「川辺さんと一緒なら、絶対に良い仕事ができる」と確信していました。
ブランド立ち上げ─なぜデニム専用洗剤を作ったか?
川辺: 商品開発、楽しかったですよね。ロゴのデザイン選びから始まって、一つひとつ仕様を決めていくプロセスは。
長谷部: そうでしたね!ロゴやデザイン一つでブランドのイメージが大きく変わるので。
(決定前のデザイン案)
川辺:最終的に現在のデザインに決まったわけなのですが、年輪のようなデザインが素敵ですよね。
長谷部: そうですね!この年輪はブランドの自由さを表しています。円が外側に行くにつれてゆるくなったり、LIBISTEのLの幅だけを少し広くしていて、何にも縛られないブランドであることを表現したかったです。
川辺:デザインが決まってからも長かったですね。
長谷部:はい(汗)完全にゼロからのスタートだったので、ローンチまで結局1年3ヶ月もかかってしまいました。今日は、一緒に洗剤を開発してくださった木村石鹸さんの三重工場にお邪魔していますが、試行錯誤の連続でした。
川辺: 僕自身デニムが好きなんですが、一番の悩みはやっぱり「洗濯」なんです。色が濃いインディゴは格好良いけど、洗濯による色落ちは避けたい。かといって、ヴィンテージ特有の匂いや汚れも気になる…。
「色落ちを極力抑えながら、汚れや臭いはしっかり落とす」
そんな理想のデニム洗剤が、どうしても欲しかったんです。
長谷部: その悩み、すごく分かります。「デニムはどうやって洗濯すればいいですか?」っていつもショップの店員に聞きますもん。ヴィンテージなんて高い買い物ですし、ダメにしたくないですよね。
使って分かる、テクスチャーと容器への“こだわり”
川辺: 実際にこの洗剤を使ってみて最初に感じたのは、液体がサラサラしていること。個人的に、粘度のあるねっとりした洗剤を直接デニムにつけるのって、少し抵抗があったんですよ。
長谷部: なるほど! 確かに、ベタッと生地に残りそうなイメージがありますよね。
川辺: そうなんです。その点、この洗剤はすごく使いやすい。あと、プッシュ式のポンプだから計量が簡単なのも良い。どれくらいの量を使えばいいか分かりやすいですから。
長谷部: そこもこだわったポイントです。ワンプッシュで出る量を緻密に計算して、最適なポンプを選定しました。ここは化粧品容器を扱ってきた僕たちのノウハウが活きた部分ですね。
手洗い?洗濯機?気になる使い方と“確かな性能”
川辺: 僕は普段、洗濯機で洗うことが多いですが、長谷部さんは手洗いですか?
長谷部: リーバイスのXX(ダブルエックス)や66前期のようなヴィンテージデニムは生地が弱くなっているので手洗いしています。洗濯時の摩擦が一番生地にダメージを与えますから。もちろん、この洗剤は手洗い・洗濯機の両方でお使いいただけます。
川辺: 性能も折り紙付きですよね。
長谷部: はい。今回は木村石鹸さんの全面協力のもと、汚れ落ち、色落ち防止は世の中の洗剤との比較をしたうえで性能を検証していますし、除菌と消臭も科学的な性能試験をクリアしています。市場に出ているどのデニム洗剤と比較しても、性能で劣らないことが証明されていますので、安心してお使いいただけます。
川辺: それならもう、売れること間違いなしですね!(笑)
ファッションを、もっと自由に楽しむために
長谷部: 初めての自社商品なので不安でいっぱいですが、まずは「自分が心の底から欲しいもの」を作りました。自分達と同じように感じてくれるお客様に、この想いが届けば嬉しいです。これからも、川辺さんをはじめ、たくさんの“服バカ”たちと一緒に商品を作っていけたら最高ですね。
川辺: 僕も「もっとこういうのがあったらいいな」というアイテムのアイデアはたくさんありますから、ぜひ形にしていきましょう。今後、ユーザーの皆さんの声を聞きながら一緒に考えるのも楽しそうです。
長谷部: まさに、おっしゃる通りです。洋服は本来、もっと自由で楽しむべきもの。僕たちはLIBISTEを通して、「もっと楽にファッションを楽しめるんだよ」ということを発信していきたいです。
これから始まるLIBISTEの物語を、どうぞ見守っていただけると嬉しいです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。